ENIGMAには、レーシングキャブレターの加速ポンプの様な「デジタル加速ポンプ機能」があります。
	急激にアクセルを開けた時、ライダーはより多くの加速(パワー)を望んでいます。
	ENIGMAは、TPSセンサーからの入力値のスピード(時間)や値を独自に監視しています。
	ライダーがその様な場面になった事を判別し、場面に応じて非同期で加速噴射を行います。
	機械式のキャブの場合、よほどゆっくりアクセルを開けないと何時でも反応してしまい、使いにくい場面もある機構ですがデジタル加速ポンプの場合は、反応させたい回転数やアクセル開度の変化率に応じた加速噴射を設定でき、細かなセッティングが可能です。
	デジタル加速ポンプは、基本的に3つの設定で非同期加速噴射を行います。
	必ずしも全てのエンジンに有効と言うものではありません。
	設定が悪かったり、必要のないエンジン(ノーマル/無改造)などは調子を崩す事もあります。
	ご自分のエンジンの仕様をよく考えて正しくご活用下さい。 
どの位素早くアクセルを開けたか+アクセル開度はどの位変化したか+どの回転域まで影響させるか
	 
	作成したデータは、名前をつけていくつでも保存可能です。 
	設定は、「通信モード」でキーONかエンジン始動中に操作ソフト(又はスマホ)を接続して行います。(事前にデータを作成しておいて、接続→転送でもOKです。)
	※通信モードでキーON(始動)方法は、別項をご覧下さい。
	
	操作ソフト下段の「加速ポンプグラフ」をお好きな大きさにドラッグして大きくして下さい。
	グラフの操作は、直接カーソル+右ボタンで行います。 
	
素早く一気にアクセルを開けて大きな加速を望むときの動作の中でアクセルを「ガバッ!」っと開けた事をENIGMAに認識させる為の設定です。
	アクセルを一気に「ガバッ!」と開けると言うのは、開ける勢い(スピード)に大きな個人差があります。このアクセルを開ける勢い(スピード/速さ)を数値化して設定します。
	一般的な素早いアクセルONは、0.4秒~0.5秒位なので自分が人より速くアクセルを開けるか、そうでないかを考えて数値を設定します。数字が小さいと、かなり素早くアクセルを開けた時だけ反応すると言うことです。逆に大きいとどんな場面でもアクセルを開けると加速噴射してしまい、燃料が多すぎて逆に調子を崩してしまいます。
	操作ソフトの設定画面右上の数値入力部で設定して下さい。
	
アクセルを一気にどの位開けたか?によって、その時の非同期加速噴射の燃料量を設定します。
	一気に100%開けた(全閉から全開)の場合は多くなり、一気に50%開けた時はそれよりは少ない数値と言った感じです。
	アクセルが、パーシャルの状態から素早く少しだけ開けると言ったシチュエーション時などは、アクセル開度変化率が20%~30%位と想定し、その状況に応じた噴射量を設定します。
	開度の変化率なので、例えばアクセルハーフから全開の場合は50%と言う事です。
	アクセル開度の「変化率」毎に数値を設定します。一般的には10%位なら少なく100%なら多くなります。
	操作ソフト画面左側の数値グラフを直接カーソル+右ボタンで動かして設定を行います。
	
	停止している状態から一気にアクセルを開けて加速していく時などは、加速ポンプの性能を十分発揮できる場面です。この場合、アクセル開度変化率は一気に100%ですから、それに見合った加速噴射量になります。しかし、高回転/高速で走行中にコーナーなどへのアプローチの為にアクセルを一旦閉じて、直ぐに全開といったシチュエーション時にもアクセル開度変化率は100%と言うことになります。
	この場合、エンジン回転が高いので既にパワーバンドに入っている場合も多く、停止状態からの加速と同じ変化率100%の加速噴射量では多すぎて噴射量は濃くなりすぎ、大きくセッティングが狂います。エンジン回転が低い時は、そこからのエンジン回転上昇幅が大きいので一定量の設定噴射量を噴射すると一瞬燃焼カロリーが変化して回転上昇の手助けになります。
	しかし、高回転だと既にセッティングされた燃料量から更に噴射されても、エンジン内部でそれ以上燃えないため、濃すぎて逆効果になります。
	この為、アクセル変化率に加えて「各エンジンの回転数毎に加速噴射して良いか?」を決めます。
	エンジン回転数毎の噴射量の影響率は一般的に低回転時は設定噴射量通り(100%)で高回転になるほど小さくなります。8000rpmなどの高回転域では加速ポンプ効果は殆どありません。
	設定は%で行います。
例えば、5000rpmで50%設定の場合は5000回転回っている時に加速ポンプが作動した場合、設定された加速噴射量は半分になると言う事です。 
	操作ソフト画面左側の数値グラフを直接カーソル+右ボタンで動かして設定を行います。
	
全ての設定が終わったら「デジタル加速ポンプ機能」のスイッチをONにして画面左下のメニューボタンから書き込みを押して設定をENIGMAに転送して下さい。
	転送をしないとバイクに反映されません。
	また、スイッチをOFFにして転送すると何時でも機能を停止させる事が出来ます。 
	
	
	①ON/OFFスイッチ
	②素早く全開の人は数値を小さくする。
	③最後は必ず書き込みでデータを転送する。
	④メニューボタンは、ここ。
	⑤アクセルを一気に沢山開ける程、噴射量は多くなる。
	⑥回転毎の影響率は、高回転ほど小さくなる。
	⑦ドラッグしてお好きな大きさでお使い下さい。右上のスイッチでフル画面でも設定できます。
	
※上のMAP写真は説明の為の物です。実際はこの様になると言う物ではありません。
	※作成したデータは名前をつけて保存ができます。
	※データはいくつでも保存可能です。
 複数作成しておけば必要に応じて切り替える事も出来ます。